スーパーの和菓子と老舗の和菓子

こんばんワイン。

 

送別会ができる世の中になって良かった。

会社の飲み会は嫌な人は嫌だろうけれど、何も無くてハイさよならよというのは俺はやっぱり寂しいと思うから開催されて嬉しい。

 

最初にだけど、けなすつもりはないという事だけはハッキリと伝えたかった。

 

さて、「ポックン茶道をやっているのよ」と相手に伝えると大体の人から「和菓子って甘過ぎるよね」と言われる。

お茶をやっている今だからこそ「和菓子はそこまで甘くないぞ」と大胸筋を張って言えるのだけれど、やる前の自分も和菓子=甘過ぎだったなという意識だったなと思い出した。

 

俺も最初は和菓子=甘過ぎだったのに、何で今は甘くないと思えるようになったのかを冷静に考えてみると和菓子といえばスーパーの和菓子だし老舗の和菓子を食べた事なかったよなという結論になった。

そういえば「和菓子って程よい甘さで好き」という珍しい人に会った時にどんな和菓子を食べてるのと聞いたらお婆さんがデパートで買ってきた和菓子を食べてた経験がある人だったっけ。

 

俺はスーパーの和菓子のコンセプトについては全くわからんのだが、老舗の和菓子のコンセプトはちょっとわかる気がする。

 

濃茶にはどうして主菓子かという事を数式モドキでざっくり説明するとこんなイメージ。

成分表みたくすると濃茶と主菓子を以下のような感じになる。

・濃茶=とても苦い+茶葉の濃厚な香り

・主菓子=目で季節を楽しむ+甘さ

 

主菓子を食べて濃茶を飲むと苦味と甘味がほぼ相殺されて

・濃茶=とても苦い+茶葉の濃厚な香り

・主菓子=目で季節を楽しむ+甘さ

 

結果としてこんな感じになると思う。

・濃茶+主菓子=ほんのりとした甘さ+お茶の香り

 

仮に濃茶で干菓子を出すと苦さと甘さが打ち消しあっても苦さが勝つし、逆に薄茶に主菓子だと甘さが勝つという理屈になる。

だから濃茶には主菓子、薄茶には干菓子が合うという事なのだろうと思っている。

 

じゃあ何でスーパーの和菓子と老舗の和菓子の甘さの違いがここまであるのかというと多分、作っている人が茶道をやっているかやっていないかという所だと思う。

 

実際にツイッターで老舗の和菓子屋を追いかけているのだけれど、俺が個人的に大好きなお店の森八の女将さんは茶道をやっているし、公表しているかは不明だけれど京都の老舗の和菓子屋は絶対に茶道をやっていると思う。

じゃないと濃茶の邪魔をしない絶妙な甘さは出せないと俺は思っている。

 

正客の方からお菓子はどこの何ですか?と聞くセリフは亭主がどこから何を取り寄せてくれたのかなという心配りが聞きたいんだろうなと理解している。

 

言いたい事がグダグダになってきたけれど、茶道には濃茶、薄茶専用の和菓子があって人に出すときは美味しい物を出すのが礼儀だからだし、老舗の和菓子を出せばハズレは100%ないという信頼と実績が昔から残っている強みだと思う。

 

友人でお茶を飲みたいという人にお茶を差し上げるならお菓子の準備もちゃんとしないとお茶の美味さを全く伝えられないというお話でした。

 

おわり